通勤にマイカー以外の交通手段があるとき、車を所有しない選択をするか迷います。
車は無駄!車に
かけるお金 → 無駄遣い
マイカーは便利ですが、何かにつけて出費が続きます。なので、マイカーを使う生活よりも マイカーは不要の選択にしてマイカー関連のコストをすべてカットすべきか迷います。
車を所有せず → 電車・バス・タクシーのコストを比較
マイカー保有のガソリン・車検・任意保険のコスト
車は無駄であると判断する理由とは
これを比べていきます。
また、車を所有しないなら「駐車場なしアパート」へ引越して家賃を安くすることもできます。そんな車の維持と無駄遣いにまつわる・・
新車の購入 → 廃車までのコストとは
中古車を乗り継いだ場合の維持費
これらの疑問について分かりやすく見ていきます。
車にまつわる出費が多い 車は無駄遣いなのか?
家計の出費を見直すと、高額な支払いの多くは車関連であることに気がつくはずです。マイカーの維持費は負担になるので・・
マイカーなし生活が得するのでは?
こんな疑問がわいてきます。
まずは車の維持費の合計額をチェックします。
車は金食い虫?一生のうちに車に使用するお金とは
自動車にまつわる年間維持費について、常陽銀行が試算した金額を引用すると・・
自動車年間維持費の目安
・軽自動車 → 38万円
・普通車 1.5L → 43万円
・普通車 2.5L → 48万円引用元:自動車の維持費|常陽銀行
こんな数字を提示しています。普通車の1.5Lとは いわゆるコンパクトカー:トヨタ ヤリス・ホンダ フィットのような町で最もよく見かけるサイズ、普通車2.5Lとは広さがウリの3列シートミニバンのサイズになります。
車を18歳~68歳まで50年使い続けると車の維持・コストはどれくらい?
マイカーを(一生ずっと)所有しない場合、どれくらいコスパがいいのか計算してみます。18歳からマイカーを所持して、68歳でドライバーを卒業(免許を返納する)と仮定するとドライバーの期間は50年になります。
車検代(自動車税・重量税・自賠責保険)
任意保険料
ガソリン代
修理・メンテのコスト
これらの合計を車両のサイズ別にまとめます。
50年間の車にまつわる出費:軽自動車・普通車 1.5L、2.5Lのとき
50年分の維持費の合計額を車両のサイズで集計します。
50年で車にまつわる出費の合計 | ||
軽自動車 | 普通車 1.5L | 普通車 2.5L |
1,900万円 | 2,150万円 | 2,400万円 |
自動車を50年使い続けると維持費はこんなにかかります。ですが、この数字は維持費のみです。車を使うには車両を買う購入費用が別途必要になります。
車の価格はピンキリな部分もあるのですが、一般的な中間グレードを想定して金額を算出していきます。
軽自動車:50年分の車両代金はいくら?
軽自動車はの購入費用を想定すると 最安の営業車タイプでなら100万円ほど、GTカスタムの最上級グレードで190万円あたりになるはずです。その中間あたりを想定します。
軽自動車 中間グレードの価格 = 140万円
これを想定して10年越しに買い換えて50年とみた場合では・・
140万円x5回=700万円
これだけ必要になります。
現実的な数字では軽自動車を50年使うなら1,000万円あたりに
ただ、実際に車の買い換えの頻度が最小限となる・・
これはとても希なケースです。メンテナンスを怠らない几帳面な方で、50年ずっと事故を回避できる運に恵まれていないと無理なことです。
新車なのに → 5年目で廃車にしてしまう
中古車を5年使用 x 3回続けて
こんな買い換え履歴となる場合が多くなり「新車を10年乗り続ける」時よりも買い換えの出費が増えます。車は中古車ショップのマージンが高いので、下取り → 中古車購入を繰り返すと大きく損をします。
これを踏まえて軽自動車を50年使用する合計額は、700万円 → 4割増しの1,000万円あたりが現実的な金額のはずです。同様に普通車1.5L、普通車2.5Lについても50年間に必要となる車両の購入金額を算出します。
軽自動車・普通車の車両コストに維持費を加えるといくら?
普通車1.5Lの購入金額を180万円、普通車2.5Lの購入金額を280万円と想定して、先の軽自動車のように10年乗りつぶしが2台 = 20年、5年使用が6台 = 30年とするコスト増パターンも含めた概算では・・
50年間でかかる車+維持費 | |||
軽自動車 | 普通車1.5L | 普通車2.5L | |
維持 | 1,900万円 | 2,150万円 | 2,400万円 |
車両 | 1,000万円 | 1,260万円 | 1,960万円 |
合計 | 2,900万円 | 3,410万円 | 4,360万円 |
軽自動車だけを50年乗り継いだ場合、トータルのコストは2,900万円。2.5Lの大きめミニバンの場合は4,360万円となります。
2.5Lミニバンは「価格が高い・車検が高い・燃費が多少落ちる」など出費がかさむ印象がありますが、実際のところはイメージほど維持費の相違は大きくないことが分かります。
50年間を軽自動車のサイズでガマンするか、3列シートのファミリーカーでストレスフリーを楽しむのか悩んでしまう差となっています。
車を所有せずタクシー生活になったらどう違う?
次にマイカーを所有しない生活を選んだとき、トータルの出費がどれくらい違うのか比較します。
マイカーの代わとして通勤にタクシーを使った場合の費用を調べます。分かりやすいように毎日の通勤で10キロを走行すると仮定します。
これを算出すると分かりやすくなります。
タクシーは10キロ走ることを想定して全国平均の初乗り・移動距離(平均運賃 3,500円として計算:深夜料金なし)から算出します。
車の合計費用でタクシー 10キロが何回乗れる? |
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軽自動車 | 普通車1.5L | 普通車2.5L | |
50年で | 8,285回 | 9,742回 | 12,457回 |
1年で | 166回 | 195回 | 249回 |
1月で | 14回 | 16回 | 21回 |
1週で | 3回 | 4回 | 5回 |
10キロ先の会社へ通勤するなら1週間あたり、軽自動車の維持費では約1往復、普通車1.5Lの維持費ではで2往復、普通車2.5Lの維持費でも2往復しかできません。
圧倒的にコストが上がるので、マイカーからタクシー通勤へ切り替えると、3倍以上の出費になることは間違いありません。
バス通勤10キロの場合、車の維持費と比較
次は通勤先まで10キロの場合、車の維持費トータル金額を使ってバス通勤すると 何回乗れるかを見ていきます。
バス運賃は地域によって距離のバラツキがあります。なので、タクシー料金との比較でおよそ1/6だと仮定するとこうなります。(地元の知っているバス・タクシー運賃で比率を算出すると正確です)。
車の維持費合計でバス 10キロが何回乗れる? |
|||
軽自動車 | 普通車1.5L | 普通車2.5L | |
50年で | 49,710回 | 58,452回 | 74,742回 |
1年で | 996回 | 1,170回 | 1,494回 |
1月で | 83回 | 97回 | 124回 |
1週で | 19回 | 21回 | 28回 |
10キロ先の会社へ通勤するなら 1週間あたり軽自動車の維持費では約9往復、普通車1.5Lの維持費ではで10往復、普通車2.5Lの維持費では14往復も可能です。
つまり、実際は5日出勤であるなら、余ったバス運賃の分だけ貯金できることになります。普通車2.5Lからバス通勤へ変更するなら「車+維持費」の4割ほどしか消費せず、残り6割を貯金できます。
電車通勤10キロの場合、車の維持費と比較
次は通勤先まで10キロの場合、車の維持費トータル金額を使って電車通勤すると、何回乗れるのか比較します。
電車はさらに運賃と距離のバラツキがあります。都会の電車を想定してタクシー料金のおよそ15分の1と想定すると、このようになります。
車の維持費合計で電車 10キロが何回乗れる? |
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軽自動車 | 普通車1.5L | 普通車2.5L | |
50年で | 124,275回 | 146,130回 | 186,855回 |
1年で | 2,485回 | 2,922回 | 3,737回 |
1月で | 207回 | 243回 | 311回 |
1週で | 47回 | 56回 | 71回 |
10キロ先の会社へ通勤するなら1週間あたり、軽自動車の維持費では約23往復、普通車1.5Lの維持費ではで28往復、普通車2.5Lの維持費では35往復も可能です。
通勤が週あたり5日であるときは・・
軽自動車の維持費では消費が22%、78%を貯金へ
普通車1.5Lの維持費では消費が18%、82%を貯金へ
普通車2.5Lの維持費では消費が15%、85%を貯金へ
これだけの節約効果があります。
実際は、駅までの歩く距離・時間が長かったり、途中でバスを使う場合を想定すると追加出費があるはずです。それを差し引いても圧倒的に電車通勤のコストは安くなります。
車を所有しないなら駐車場のコストが不要に
駐車場の賃貸費用は一月あたり8,000円かかる地域もあれば、田舎なら駐車場がフリーの土地も多くあります。駐車場のコストが月5,000円なら、年間では6万円の維持費がかかります。
この駐車場のコストだけでなく、アパートの場合「駐車場なし」の条件で安くなっている物件があるので、車を処分したのを期に・・
これを検討することで、年間で10万円。10年では100万円を節約できるかもしれません。
まとめ:車の維持費と電車・バス・タクシー通勤を比較
マイカーを処分して、バス通勤・電車通勤への切り替えはコストは抑えられますが、雨の日の出勤やプライベートの用事、レジャーで遠出するときは不便です。
ライフスタイルのゆとりも考慮してトータルの「損・得」をよく検討する必要があります。